わきがと自律神経失調症には深い関係があった?!
わきがは、自律神経の不調から発生する場合もあります。
一見すると、自律神経の乱れは多汗症との関係が強そうではありますが、わきがに関しても無関係ではないのです。
私達の体は一つの繋がりであり、一つの体の不調が別の症状にも悪影響を与えるという事はありうる事なのです。
自律神経失調症とは?
自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経の2つから構成されている自律神経のバランスが崩れてきた時に発生する多数の症状の総称を意味しています。
自律神経とは、言葉の通り血管やリンパ腺、内臓など私達の意思とは無関係に働く組織に分布している神経系統の事を意味しています。
具体的には呼吸、代謝、消化や循環など、私達が眠っていても気を失っていても自らの意志で動いている神経の働き、これを自律神経と言います。
独自に動いているだけに、一度不調が発生すると、私達にはコントロールできず困った事になってしまうのが、自律神経の特徴だったりするのです。
自律神経の乱れはどうして発生するのか?
人間は24時間起きている事は出来ません。
どうしてかというと、体を動かしてばかりでは消耗する体のメンテナンスが不可能になってしまうからです。
そこで、自律神経は、交感神経と副交感神経に分かれていて、大体、12時間交代で一方が休み、一方が働くというサイクルで動いています。
交感神経は、働く神経で脈拍を上げて、血液を脳に集めて、また体を動かす事で心拍数を上げて、人間を動かし仕事をさせる神経です。
副交感神経は反対に、脈拍を安定させて、人をリラックスさせ睡眠を誘い体を休ませようとします。
こうして眠りが産まれ、この間に体は肉体の修復や代謝を行うのです。
ところが、ストレスや生活習慣などで、この自律神経が乱れると12時間サイクルの交感神経と副交感神経の交代が上手く機能しなくなります。
こうなると、交感神経がいつまでも起きていて夜になっても興奮して眠れない。
または、昼間に副交感神経が活発になり、働かないといけないのに、眠くて、たまらないなど普段の生活に支障が出てきてしまうのです。
自律神経とわきがの関係とは?
自律神経がバランスを崩すと、大量の発汗が起きて多汗症の症状が出る事があります。
この時に、わきがを持っている方の場合には、汗腺と一緒にアポクリン腺からの分泌も盛んになる事になりますから、より多くの汗が体を流れる事になります。
また、自律神経が乱れると、代謝も悪くなるので血液中の毒素も濃度が強くなります。
わきがのニオイを造っている鉄分や血漿、アンモニア、脂肪のような原因物質も普段よりも多く、アポクリン腺から分泌される事になります。
これは、皮膚の常在菌により多くの栄養を与える事になり菌も増えますし、その分、菌がアポクリン腺の汗を分解して発生するわきがのニオイも強くなります。
体の免疫も自律神経失調症では低下していくので、皮膚の常在菌も、あまり殺菌されずに残るという事にもなります。
菌が多ければ多いだけ、わきがのニオイ成分は大量に造られるわけですから、自律神経の不調は、わきがのニオイにも大きな影響を与えるのです。
自律神経の回復はわきがの軽減にも繋がる
わきがは、アポクリン腺に溜まる、血液中の不要な毒素、血漿やアンモニア、脂肪などが多くなると、よりニオイも強くなります。
自律神経の不調は代謝も悪くするので、血液もドロドロになり、血液中の毒素が多くなりがちです。
すると、わきがばかりではなく体臭全般がきつくなり、口臭や足臭などのニオイに悩みを抱えている人にとっては悪いこと尽くめです。
逆に言えば、規則正しい、ストレスを抱え込まない生活をする事は、アポクリン腺への血漿やアンモニア、脂肪などの排泄物の流入を減らしてわきがのニオイを改善する方向に繋がるとも言えるのです。
まとめ
いかがでしたか?
私たちの体の機能は脳が司っています。その中でも自律神経を司るのは脳の視床下部と言う部位です。
このことをしっかり理解した上で、目に見えないストレスの影響を極力排除し、リラックスすることを日常的に取り入れることで精神的な発汗を予防することが出来ます。
私たちは目に見えないものを軽視する傾向がありますが、ストレスの存在をしっかり認識し適切に対応したいものですね。
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